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アイシングとは、氷や水などを用いて身体を局所的に冷却することを指す。アイシングは負傷・疾病に対する応急処置(RICEと呼ばれる、負傷時に行うべき4つの応急処置法の一つである)、運動時の負傷の防止や筋肉痛・疲労蓄積の軽減、止血などを目的として行われる。さらに運動時に筋肉の温度を運動に適した程度に保たせたり、適度な運動や温熱療法と組み合わせることで治療効果を得ることもできる(#クライオキネティックス・#温熱療法との併用(コントラスト)を参照)。 == 生理的効果 == アイシングの持つ生理的効果には以下のものがある。 ; 血管を収縮させる : アイシングにより血管は収縮し、冷却部周辺に流れる血液の量は減少する。そのことにより、患部から出血している場合の出血量を減少させることができる〔深沢2003、115頁。〕。 ; 毛細血管の透過性と細胞の新陳代謝を減少・低下させ、内出血時の二次的低酸素障害の発生を防止する :細胞は血液を介して活動に必要な栄養・酸素を得ている。しかし 内出血を起こすと、損傷した細胞膜や毛細血管から流出した細胞液・血液が細胞内にたまって周囲の毛細血管を圧迫して血液の流れを阻害し、周辺の細胞組織への栄養・酸素の供給が断たれてしまう。周辺の細胞組織への栄養・酸素の供給が断たれる状態が続くとそれら細胞は死滅してしまう。これを二次的低酸素障害というが、アイシングは二次的低酸素障害の発生を防止する効果を持つ。 :アイシングをした箇所は局所的に毛細血管の透過性(細胞の内部で体液・細胞を通過させ、運ぶ働き)が減少する。それにより損傷した血管から流出する細胞液・血液の量が減少する。さらにアイシングをした箇所は局所的に細胞の新陳代謝のレベルが低下し、少ない酸素や栄養素で細胞が活動できる環境を作り出すことができる。それにより患部に流入し、損傷した細胞膜や毛細血管から流出する細胞液や血液の量を減少させることができる。このようにアイシングをすることで、内出血の際に流出した細胞液・血液が細胞内にたまることによって引き起こされる二次的低酸素障害を防止することができるのである〔深沢2003、114-115頁。〕〔山本・吉永2001、20-21頁。〕。 ; 痛感神経をマヒさせ、筋スパズムを軽減させる : アイシングには痛感神経をマヒさせ、患部に痛みがある場合の脳への痛みの伝達を弱めることができる。このことは、筋スパズムを軽減させることに繋がる。筋スパズムとは、特定の筋肉や関節を痛めた際に患部から脳に痛みが伝わり、それを受けて脳から周辺組織に対して筋肉を硬直させるよう命令が出されることをいう。筋スパズムが起こると痛みが増し、そのことがさらなる筋スパズムを引き起こすという悪循環が生じる。アイシングによって痛感神経がマヒすると脳への痛みの伝達が弱まり、その結果筋スパズムの程度が軽減する〔深沢2003、116-117頁。〕〔山本・吉永2001、14-15頁。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アイシング (治療)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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